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認知症とは?認知症の特徴や種類の解説!


今回は現代社会において、いつ誰がなるか分からない「認知症」
認知症には色々な種類があるのはご存じでしょうか。
こちらの記事では認知症の種類に関して主に解説していきます。

「認知症」とは

認知症は病名ではなく、生活に支障をきたす状態を総称する言葉です。
認知症は何らかの病気や障害によって脳の働きが悪くなり、脳神経が変性し
脳の一部が萎縮して認知機能が低下することで、日常生活など生活全般に支障が出てきます。

老化によるもの忘れと認知症の違いは?

老化 認知症
原因 加齢により生理的な老化 脳神経が変性や萎縮、脳の働きが悪く起こる
物忘れ 自覚している 自覚なし
体験した事 一部を忘れている 体験した事自体忘れている
判断力 低下しない 低下する
日常生活 支障なし 支障をきたす

認知症の種類

大きく分けると代表的な認知症は4つあります。

アルツハイマー型認知症

認知症の中で最も多いと言われており、おおよそ認知症の中で70%と言われています。
脳の神経細胞に「アミロイドβというたんぱく質」が沈着し、神経細胞が破壊され、脳が委縮することで発症します。
健康な人の脳にも存在し、通常は脳内の不要のものとして短期間で分解、排出されます。
記憶が保存されている海馬(脳の中にある)にも上記タンパク質が沈着すると、体験したこと自体を忘れてしまうなど記憶障害が起こります。男女比でみると女性の比率が高くなります。

脳血管性認知症

脳梗塞や脳出血、くも膜下出血など脳の血管の病気が原因で発症します。
脳の細胞に酸素や栄養が送られなくなるため、細胞が壊れてしまい、本来細胞が担っていた機能を失うことで発症します。
脳の血管の病気になってしまう原因は高血圧や糖尿病、脂質異常症など動脈硬化とされております。
症状はゆっくりと進行する場合もあれば、急速に進む場合もあります。

レビー小体型認知症

脳にαシヌクレインというたんぱく質を核としたレビー小体という物質が、大脳皮質に溜まることで、神経細胞が失われ、認知症の兆候が現れます。
実際には存在しないのに虫や人物が見えたりする幻覚や嗅覚の低下、睡眠中に大きな声を出したり、体を激しく動かすなどの異常行動、手足の震えやこわばりなどで歩行障害(パーキンソン病)も現れます。

前頭側頭型認知症

脳の前頭葉や側頭葉が萎縮して起こります。
脳の働きとして前頭葉は思考、判断、情動のコントロール、コミュニケーションといった判断分析を行う場所です。
また側頭葉は、聴覚の認識、視覚的言語的な記憶などを行う場所になります。

萎縮が始まると人格の変化や非常識な行動が目立ち、例えば万引きなどを行ってしまうなどの行動が現れる方もいます。

認知症の症状は、大きく2つに分けられる

脳の影響を受け、認知症では様々な症状が出てきます。主な症状と言われているのは下記2つです。

認知機能の低下の中で出てくる中心的な症状を「中核症状」と言い、
中核症状があることで人との関わりの中で出てくる症状を「周辺症状(BPSD)」と言います。

詳しく見ていきましょう。

「中核症状」

【記憶障害】
新しいことを覚えられず、今聞いたことさえ思い出せない症状です。
病状が進むと、以前の記憶が無くなる可能性があります。
ただ、自分が子供の頃の記憶など昔の出来事は覚えており、その当時の話をよくすることがあります。

【見当識障害】
現在の年月日や季節、時刻、自分のいる場所、何をしているのかなど、自分の置かれている
状態を把握することを言います。
見当識障害が起こると、今がいつ(時間、年月日、季節)なのかなどが分からなくなるため、
例えば亡くなった親に会いに行くという言動が見られる場合があります。

【実行機能障害】
計画を立てたり、物事に対して臨機応変に対応することや優先順位つけて
行動することが難しくなります。
例えばおかずを2品一緒に調理するなどの作業が出来ず、1つのことに集中してしまいます。

【判断力・理解力の低下】
理解に時間がかかり、情報を処理する能力も低下し、一度に2つ以上のことを話されたり、
あいまいな表現も理解・判断しにくく、車の運転などもミスが多くなります。

【失行・失認・失語】
<失行>
身体を動かす機能の障害は見られませんが、生活で必要な動作が行えなくなります。
例えばズボンの履き方を忘れてしまい、ズボンを頭や腕から通そうとしてしまったり、
ペットボトルの飲み方などが分からなくなってしまいます。

<失認>

身体の状態や自分自身と物の距離感や、目の前にあるものが何なのか認識が出来なくなります。
例えば物や人にぶつかったり、ペットボトルが目の前にあっても何が目の前にあるのか
分からなくなってしまいます。

<失語>
言葉の理解・表現が難しくなります。話を理解すること、自分の思いを言葉にして表現することや、
相手に伝わりやすいように話すことが難しくなります。

「周辺症状(BPSD)」

【興奮、暴力や暴言、介護への拒否】
脳が萎縮し機能が低下すると、相手に上手く伝えられなかったり、感情が不安定になります。
そうなると感情のコントロールが出来なくなり、暴れたり物を壊したりする暴力や暴言を吐くという
症状が見られることがあります。

【抑うつ、不安、無気力】
できないことが増えることから、気分が落ち込む状態が見られることがあります。
うつの状態は、寝ることができない、食欲がなくなる、行動する意欲が無くなる、など何に関しても
興味が持てないなど症状として現れます。

【徘徊】
認知症になると、絶えず歩き回る徘徊という症状が起こることがあります。
家の中にいても家に帰らなきゃいけないと言って、外に出て行ってしまったり、
目的を忘れて歩き続けたりしてしまいます。

【妄想】
いつ、どこに、何をしまい込んだか忘れてしまっているため、探している物が
盗まれたなど家族や身近な人を疑うようになります。

【幻聴】
誰も周りにいないのに人の声が聞こえたり、音楽を流していないのに音楽を
流しているように聞こえます。

【幻覚】
実在しない物を本人は実在するかのように感じてしまう症状です。
例えば、虫が自分の周りに沢山いるように見えたり、人が自分の横に立っているように
見えるようになります。

まとめ

認知症になってしまう確率は年々高くなっていますが、認知症になる前に
予防をしておくことが大切になります。
適度な運動や脳のトレーニング、睡眠や食事など日常から意識して行うことで
認知症予防はもちろん、その他の病気への予防にも繋がってくるかと思いますので、
普段の生活に取り入れてみてはいかがでしょうか。